ダンサーの膝の痛み~治療レポート~

膝を痛めてダンスが踊れなくなった

30代 男性 ダンサー
来院理由 スタジオレッスン中に膝を痛めて来院
通院回数 6回(ひざ痛治療) アスレチックリハビリトレーニング18回

 

症状(初回来院時)

1週間前に右膝痛が発症し通常歩行に問題は無いものの

「ジャンプからの着地」

「体重が乗った状態で深く曲げる・立ち上がる動作」

「膝を曲げた状態でねじる動作(方向転換)」

などの症状でした。

検査

自覚痛(NRS)…7

 

徒手検査

(膝)

過屈曲・過伸展痛+

マックマレーテスト・アプリヘンションサインは陰性(半月板損傷・膝関節の動揺性はない)

圧痛は内側広筋・内側関節裂隙に+(裂隙の痛みは筋肉・筋膜の炎症から波及)

熱感や腫れは無し(強い炎症反応は無し)

過去の外傷歴

同側の右足関節捻挫(足首がゆるくなっている)

慢性的な腰痛があり。

治療目標

治療開始時点でダンス動作に入ると膝痛が起きてしまい、まずそれを治したいとのことだったので「痛みの治療」を行い経過を見ながら「痛みや不調を再発しないコンディション」に持っていくリハトレを行っていきましょうと説明しました。

 

治療と経過

治療1回~4回目(ダンス中断期)

最初期では主に痛みの原因となっている「筋肉」「筋膜」「関節」の柔軟性・弾力性・可動域の問題を改善する為、物理治療器・軟部組織リリースを中心に行った。

干渉波は痛み・軟部組織の拘縮に有効な周波帯刺激を行いIASTMツールを用いたリリーステクニックで柔軟性・弾力性・可動域を一気に改善し初回来院時の治療終了後には「深く曲げる」「膝をねじる」時の痛みは完全に無くなりました。

1回~4回目までは治療終了後はコンディションを安定させるためテーピング固定を行い日常生活を送って頂きました。

 

治療5回~6回目(ダンス復帰)

5回・6回目においては痛みの自覚もほとんど無くなっていたが「高くジャンプした時の着地」においては鈍痛が残っていたので

〇アクチベーター治療

〇ストレッチ

〇軟部組織リリース

〇関節モビライゼーション

を中心に行っていきました。

6回目終了時点で大半の運動動作に問題は無くなったものの長く踊り続けたり衝撃が多くかかる動作が多い日は不安定になるので以降はアスレチックリハビリトレーニングへと移行となりました。

 

リハビリトレーニング期(週2回実施)

リハ期において注視した点として膝のコンディション不良の根本的な原因として

過去に負傷した足首捻挫から

「関節がグラグラと緩んでしまっている」ことから膝関節の動きに問題が起き不調が出てしまっていたので

膝のみにアプローチせず筋力バランスを改善するトレーニングプログラムを指導いたしました。

筋力強化プログラム

〇スクワット(自重~最大40kg)

〇ルーマニアンデッドリフト

〇ランジ

〇レッグレイズ

〇バックエクステンション

筋持久力・アンバランス改善プログラム

〇シングルカーフレイズ

〇ブルガリアンスクワット

〇スクワットジャンプ

 

などの上記のメニューを来院ごとに2分割にし実施しました。

トレーニングに加えてダンス実施後のセルフケア法も指導し導入してもらい約9週のリハトレ期を行いました。

 

筋力・筋持久力が向上しアンバランスが改善しダンスを踊っていても問題ないコンディションまで到達したと判断し終了しました。

 

行った治療方法

治療を振り返って

今回の症例は膝のトラブルでしたが幸いにも膝関節の内側(半月板や前・後十字靭帯)損傷では無かったので痛みの引きも早くリハへの移行がスムーズにいきました。

リハペースも週2回実施でき、かつご本人の回復への意欲も強く比較的短期間でベストコンディションへと戻せて良かったです。

 

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投稿者

清水 玲
清水 玲
2003年から治療家人生をスタートし2018年「わたしの整骨院」を開業する。現在に至るまでに約16万人の治療に携わる。
資格/柔道整復師 JATI-ATIトレーナー