3年前から続く肩こりと頭痛症状

 

症状（初回来院時）

今症例の患者様は身長が190センチ台と高身長であったのですが初回ご来院された際の印象として「背中が丸まり」猫背姿勢で頭痛・肩こり症状からか表情も暗い印象がありました。

検査

自覚痛（NRS）…8（首肩の痛みに加えて頭痛も併発すると）

日常生活上の痛み

普段のオフィスワークでは一日当たり8～10時間はパソコンと向き合っており午前中から症状がでてくる。

また日によっては明け方首の痛みと頭痛で目が覚める日もある。

ここ1年は日常的に市販の痛み止めを服用している。

徒手検査

頸部…屈曲痛+　伸展痛+ （共に筋緊張から可動制限+）側屈時に反対側の筋ストレッチ痛+

肩関節…屈曲・伸展は共に筋緊張により可動制限+

頭痛問診・触診…後頭下筋群・側頭筋に筋硬結と圧痛+

骨格バランス

特に首肩背中を含めた上背部の緊張が強く左側の肩甲骨が上に持ち上がり肩の左右差が顕著でした。

過去の外傷歴

特になし。

治療目標

今回は仕事の都合や日々のスケジュールの兼ね合いから連続した通院が難しいとのことで1回の治療セッションでは90分のタイプにし治療とセルフケア方法や姿勢改善トレーニング指導を盛り込んだ内容で行っていくことになりました。

今例では仕事上・日常生活上での姿勢バランスも肩こり頭痛の原因を作ってしまっているので如何に「治療でお体のベースラインを治し」つつ患者様の「意識変化からセルフケアを導入できるか」が肝になるとお話をさせていただいた上で治療スタートとなりました。

治療と経過

初診時（痛みの強さ8）…アクチベーターで基本的な関節のロックを外した後は指圧とストレッチで筋肉の柔軟性と弾力性を改善していきました。

そのあと関節モビライゼーションで首・胸椎・肩甲骨の調整を行い「頭蓋骨矯正」で自律神経の興奮を緩和し終了。

初回治療後は、首肩の緊張と頭痛の緩和を確認して終了。

治療後の運動指導では肩甲骨・頸椎周辺のセルフ関節運動とストレッチ方法と頭痛が出た際の対処方法をお話ししました。

2回目（痛みの強さ5）…初回より4週後の施術。

日中の首肩の痛みはあるが頭痛の頻度は減っている。また就寝前のセルフケアの効果もあり睡眠の質が上がり明け方の頭痛はほぼない。

身体への調整を行った後は自律神経の調整と頭痛へのアプローチとして「頭蓋骨矯正」を行う。

 

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3回目（痛みの強さ3～4）…前回より3週間後に来院。

頭痛の頻度は減ってきており痛み止めを服用する回数は減ってきた。比例するように首肩の凝り感もあるが大きな支障はなくなる。

今回の治療の前にゴルフを行い右背中（広背筋）に痛みがでる。身体側への調整を中心に行い姿勢バランスを含め調整する。

治療終了後はチューブを用いたストレッチ・猫背を改善する筋力トレーニングを行う。

 

4回・5回目（痛みの強さ1～2）…月1ペースでご来院。

日常上で時折弱い頭痛はあるが痛み止めは服用せずに生活が送れている。

またデスクワーク肩こりもセルフケアを行うと改善できる状態になる。

治療では首肩を中心にケアを行い、この2回の治療では姿勢バランスの調整を中心に行う。

※初回時と5回目の変化

今後はセルフケアを中心に取り組んでいただき定期的にメンテナンスを行っていくことで今回の治療は終了としました。

行った治療方法

治療を振り返って

今回の症例は首肩の緊張から起きる「緊張型頭痛」の治療となりました。

原因として日々のデスクワークから不良姿勢が筋疲労を引き起こし慢性に近い症状でしたが治療の開始と同時に積極的に患者様がセルフケアを行い改善も早かったと思います。

一人ひとり症状の出かたも違えば原因も細かく違い改善するためのアプローチ方法も違うと思います。

これからも皆様のお悩みを改善できるお手伝いができればと思います。