5年前から定期的に起きるぎっくり腰と慢性腰痛

 

症状（初回来院時）

今症例の患者様は主訴が「腰痛」でしたが初回時は炎症を起こしていない状態で通常歩行・しゃがみ動作・立ち上がり動作は痛みによる動作制限はありませんでした。

しかし常に腰を含めた周辺が重怠く、不良姿勢と腰をさする動作が気になりました。

検査

自覚痛（NRS）…7

日常生活上の痛み

日常約10時間程度、デスクワーク

激しく痛むことは無いが「慢性的に重怠い痛み」が常に続いている。

徒手検査

腰…屈曲痛++（腰～ももうら側にかけて伸びない）　伸展痛+ （腰と骨盤の境に鈍痛）　両側屈時に反対側の筋ストレッチ痛+

股関節…屈曲・外転・外旋動作制限+

骨格バランス

左右差は左背部の筋緊張が優勢になっている為「左↑右↓」バランスになっており、骨盤後傾、股関節内旋が顕著でした。

過去の外傷歴

5年前にぎっくり腰。その年は4回ぎっくり腰を頻発し以降年1回はぎっくり腰になっている。

治療目標

今回の治療では患者様自身が根本治療の効果に納得できればしっかり通院して治したいとのことでしたので初回の問診・検査・説明をしっかり行ったうえで「今回始まる治療で腰痛とはさようならしましょう」と伝えていきました。

治療と経過

初診時（痛みの強さ7）…アクチベーターで反射を利用し筋硬結と関節のロックを外した後は指圧とストレッチで筋肉の柔軟性と弾力性を改善するようにアプローチ。

骨盤後傾から股関節が内旋している為、内ももの内転筋の筋反射が顕著で脊柱の可動性も非常に硬かったです。

初回治療後は腰の鈍痛が軽減し久しぶりに「腰を伸ばせる」状態に近づき喜んでいました。

治療後の運動指導では肩甲骨・頸椎周辺のセルフ関節運動とストレッチ方法と頭痛が出た際の対処方法をお話ししました。

2回目（痛みの強さ5）…初回より1週後の施術。

前回の施術以降、腰の重さと鈍痛が軽減する。

仕事上での座りっぱなしからお尻・お腹・腰回りの筋の硬さが強いのでアクチベーターと指圧で調整しストレッチで柔軟性を改善する。

施術後はヒップリフト・アブダクションを指導し骨盤と脊柱の動き、関連する筋肉に力をいれる練習をする。

 

 

3回目（痛みの強さ3）…前回より2週間後に来院。

より痛みの頻度と強さが軽減し日によっては痛みを感じない日も出てきた。

腰に手が行く回数が減った。

この回では腰から下半身の調整に加え肩甲骨・肩関節を調整し姿勢改善に繋げ立位・座位の時に腰に負担のかかりにくい姿勢を作る練習を行う。

※イメージ

 

4回目（痛みの強さ1～2）…前回より2週後に来院。

日常上では、この2週腰痛は気にならない日がほとんどだった。

前回同様、姿勢改善のため肩回り、首の調整を行っていった。

今後、セルフケアを習得しご自身の力で保つためにストレッチ方法を最後に練習する。

 

 

5回目（痛み0）…前回より2週後に来院。

この2週間、腰痛はまったく出なくなる。

仕事中の座りっぱなしの後は筋肉が固まる感覚はあるがセルフケアの体操とストレッチを行うとすぐに改善する。

5回目の時点で痛み症状に加え、身体のバランスも改善し最後に調整を行い腰痛治療は終了しました。

 

またもともと趣味で行っていたゴルフを再開し登山にも挑戦したいとのことでした。（この後、無事にゴルフを再開しコンディション調整で14回通院されました）

 

行った治療方法

治療を振り返って

今回の症例は慢性タイプの腰痛でしたが比較的短い期間で痛みが改善したケースでした。

患者様自身の筋量が残っており関節や神経の変性が無かったのでバランスを整え身体を柔らかくし動かし方を変えていくだけで改善できた例でした。

腰痛治療後にゴルフを再開し富士登山にも挑戦し達成されアクティブな日々を過ごせていただけるようになり幸いです。

また現在は遠方に引っ越されましたが今後も痛みの無い健やかな人生を送れるよう願っております。